生まれたばかりの赤ちゃんは言葉もしゃべれないし、立って走り回ることもできません。おもちゃで遊ぶこともできないし、寝てばかり。でも、お部屋の片隅をじっと見つめていたり、不意にほほ笑んだりみていて飽きないものです。そんな赤ちゃんが、突然、顔を真っ赤にして唸り声をあげいきみ始めたら、お母さんは不安になることでしょう。そんな赤ちゃんのいきみについて解説します。

いきみとは?

赤ちゃんが唸ったりしながら、全身に力を入れている様子をいきみといいます。その様子は、何日もたまり硬くなったうんちを出そうとしているかのようにもみえます。顔を真っ赤にし、必死になる様子に不安を感じるお母さんも少なくないようです。

赤ちゃんのいきみは、起きているとき寝ているときに関係なく突然始まることがほとんどです。何回か繰り返されることもあれば、1回で終わることもあります。また、一回の長さも短いときもあれば長いときもあります。

赤ちゃんがいきんだ後は何事もなかったような平穏な顔をしています。まるで、何日も続いた便秘が解消されたようにも、大作を完成させた芸術家のようにもみえる満足げな表情をしていることもあります。

いきみは病気のサインなのでしょうか?

いきみは病気のサイン?

顔を真っ赤にした必死な様子に、何とかしてあげたいと思うお母さんもいることでしょう。何かの病気のサインなのではと心配になるかもしれません。しかし、低月齢の赤ちゃんのいきみが病気につながっているという話は今のところありません。いきんだ後はあんなにほっとした表情をしているのに、排便などの成果があることもあまりありません。まだまだ謎が多いいきみですが、大きな病気のサインであることはなさそうなので、一安心ですね。

いきみの原因は?

病気のサインではないとわかっても、いきむ様子を見ると心配になるかもしれませんね。これだけ医学が発達した現在においても、赤ちゃんのいきみのメカニズムは明らかになっていません

赤ちゃんのいきみは新生児期から見られ月齢が進むと自然に収まることから、赤ちゃんの発達にかかわっているのではないかと推測されます。

新生児や新生児に近い低月齢時は、便意と関係なくいきんでいるようです。自分の身体をまだ自在に動かすことができない赤ちゃんは、いきむことで不快症状を改善しようとしているのかもしれません。

3カ月ごろになると、排便回数が落ち着きある程度うんちをお腹に溜められるようになってくる時期ですので、いきみは排便のサインとなっている可能性があります。いきんだ後にうんちが出るようならば、排便のサインと捉えてよいでしょう。そのような場合は、いきみが始まったらおむつを緩めお腹をマッサージし、赤ちゃんのいきみを応援してあげましょう。お母さんが手を貸すことで、排便がスムーズになるかもしれません。

その他、いきみはお腹にガスがたまることによる不快症状を解消しようとしている可能性が考えられます。低月齢の時期はおっぱいやミルクを飲むのも上手ではなく、一緒に空気を飲み込んでいる可能性があります。その空気がガスとなってお腹にたまりやすくなっているのかもしれません。

さらに、低月齢期はげっぷを出すのもまだ上手ではありませんので、出したくても出ないげっぷを出そうともがいている状態とも考えられます。

4~6ヶ月になると、赤ちゃんのいきみは自然とみられなくなることがほとんどです。身体が成長し、スムーズに出したいものが出せるようになるためと考えられます。寝返りができるようになると解消するともいわれています。

いきみの解消法

いきみは病気ではありませんが、頻繁に激しくいきむと臍ヘルニアになる可能性が指摘されています。さらに、苦しそうな表情に助けてあげたいと思うお母さんもいることでしょう。では、いきみを解消する方法はないのでしょうか。

いきみは体内のうんちやガス、げっぷを出そうとしているように見えますので、赤ちゃんが排出しやすいようサポートしてあげるのが良いでしょう。

お腹を温めたり、おへそを中心に時計回りにさする「の」の字マッサージは、赤ちゃんの腸の活動を促してくれるので、排便やおならが期待できます。

ガス抜き体操もいきみを解消してくれる可能性があります。ガス抜き体操は「①足をくるくる回す ②ウエストを左右にひねる ③腹ばいにして背中や腰をさする」 のように行います。赤ちゃんが起きていて機嫌が良いときにやってみましょう。声をかけながら遊び感覚でやってみると、赤ちゃんもリラックスし効果が期待できます。

【参考動画】海外の動画で方法は異なりますが、こんな赤ちゃんのガス抜き体操もあります。

最後に

いきみは離乳食開始前の授乳期の赤ちゃんに見られることが多く、げっぷを出そうとしている可能性もあります。特に母乳育児の赤ちゃんは空気も一緒に飲み込んでしまいやすいので、授乳が終わったらげっぷを出してあげるとよいでしょう。赤ちゃんの口と食道をまっすぐにし、げっぷが出やすい状態にします。その状態で軽く叩いたり、下から上にさすってあげたりしてげっぷの排出を促します。ただし、げっぷは出さなくてはならないものではないので、出なかったからといって神経質になる必要はありません。

赤ちゃんが必死にいきむ様子は何とかしてあげたいところですが、いきみが解消できなくても時期が来たらおさまりますので、必要以上に心配しないでください。赤ちゃんがいきんでいるときは静かに見守ってあげるだけでも十分です。